
北京のチャイナオープンで、初めて世界のテニスを観てきました。ラケットの音、選手のプレイ、夜のライトアップの雰囲気など、記憶に残る一日になりました。
初めて訪れたダイヤモンドコート

北京・オリンピック公園にある「首创钻石球場(Diamond Court)」でチャイナオープンを観戦。近未来的な建物に並ぶ巨大な選手バナー。会場に到着しただけで、自然と胸が高鳴ります。この場所で世界トップクラスのプレーが繰り広げられるというまぎれもない事実。特別な一日の始まり。
フードブースでまずは腹ごしらえ

外のフードブースは種類が豊富。
ドイツビール「KARLSBRÄU」にホットドッグ、唐揚げ、パスタ、スコーンまで。お祭り気分が自然と高まります。ビールを片手に座って空を見上げていると、じわじわと観戦モードに切り替わっていく感覚がありました。
響き渡る打球音にしびれる

会場に入り、最初に驚いたのは打球音。
ラケットにボールが当たる「パァン!」という音が、C席まで届いてくる。思わず背筋が伸びます。
テレビで観るのとはまったく違う臨場感。
女王・シフィオンテクの圧倒的プレー

最初の試合はイガ シフィオンテク vs. ユアン ユエ。
まずシフィオンテクのリターンの速さがおかしい。迷いのないフットワーク、容赦ないサーブ。まさに、世界のトップ。
第2セットの中盤、ユエ選手がロングラリーの末に決めたドロップショットには、会場全体がどよめきました。シンプルに、痺れる一打。拍手が自然に広がっていったあの時間。記憶に残る瞬間でした。
しかし、その直後に見せた、女王の本気。
わずかな隙も与えず、サーブで一気に試合を引き寄せる。圧倒的な集中力でした。結果は 6-0 / 6-3。強さをまざまざと見せつけた一戦でした。
シナーの苦戦とファイティングスピリット

15:00からは男子シングルス、ヤニック・シナー vs テレンス・アトマン。
第1セットはシナー選手が順調にキープし、流れるような展開に。
ところが第2セット、アトマン選手の粘りに押されるかたちでセットを落としました。会場がざわつきます。
第3セットでは、アトマン選手の右足に異変が発生。サーブもままならない状態で苦しそう、でもアトマンは最後までラケットを置きません。
観客席からは自然と拍手が起き、誰もがその姿勢に敬意を抱いていたと思います。結果は 6-4 / 5-7 / 6-0。シナー選手の勝利でしたが、心に残るいい試合でした
スターの品格を見たファンサービス

試合後、シナー選手はファンとの交流にも時間を使っていました。子どもたちにサインをし、写真にも気さくに応じる姿。スターの佇まいです。勝者であると同時に、人としての誠実さを感じますね。
夜のチルタイムとライトアップの余韻

あたりも薄暗くなってきた頃、会場外の芝生エリアで、リクライニングチェアに身を預けながら大型スクリーンで観戦しているお客さんもちらほら。
お酒を片手に、ゆるやかに過ぎていく時間。まるで野外映画を観ているような空間。

ライトアップされたダイヤモンドコードが、帰路につく観客を静かに見送ってくれます。昼の熱狂と夜の賑わい。二つが重なった特別な一日でした。
来年も行かねば。